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【2022年】今年の保育関連ニュースまとめ
【2022年】今年の保育関連ニュースまとめ
今年一年を振り返って、主要な保育関連ニュースをまとめました。
〈上半期〉
厚労大臣、保育園児のマスク着用を奨励
今年2月、新型コロナウィルスの感染者数が10万人を突破したことを受け、当時厚生労働大臣だった後藤茂之氏が保育園児のマスク着用について「前向きに進めていく」と発言。
現場の保育士や保護者から反発の声があがった。
（https://www.fnn.jp/articles/-/310126）
［ホイクタスから一言］
子どもの発達において、親や大人の表情や口元が見えるというのは、とても大きい意味を持っています。
感染予防の為の対策として苦渋の決断とはいえ、親や保育者の立場からも真剣に考えて頂きたいところです。
ましてや、これからの社会を担う子ども不在の対策というのは避けて頂きたいですね。
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足立区保育園で保育士一斉退職
2022年3月末までに、東京都足立区の私立認可保育園の保育士ほぼ全員が退職。
原因は、保育士の採用難による「業務過多」と「園長との人間関係の不和」だという。
現在も、労働環境の改善を求める保育士の一斉退職が全国的に後を絶たない。
（https://www.asahi.com/articles/ASQ4M6TW4Q4MUTFL011.html）
［ホイクタスから一言］
ただでさえ、保育の仕事は事務系の負担が多いにも関わらず、コロナ禍になって職場の負担もかなり大きなものになっています。
園長や管理者は保育士とのコミュニケーションをとりつつ、既存の業務の見直しをすることはもちろん、現場の声や要望を傾聴することが大事ですね。
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葛飾区が保育所補助金過払い
葛飾区が区内の私立認可保育所に対し、4年間にわたって補助金を過大に支給していた。
払いすぎた額は5億円以上に上る。
区は保育園の経営に支障が出ないよう配慮しながら、返還を求めていく方針を示した。
（https://www.yomiuri.co.jp/local/tokyo23/news/20220609-OYTNT50264/）
［ホイクタスから一言］
ルール違反をすることは、絶対にいけないことです。
より厳格に助成金の用途をチェックする為に、チェックリストなど提出物を単純に増やすことは、結果的に現場の負担が増えることになります。
こうした確認作業も積み重なると、本来の保育からどんどん離れていってしまうということは、理解しておかなければいけません。
〈下半期〉
千葉県幼稚園などでのコロナ濃厚接触者の特定を行わない方針を示す
新型コロナウイルスの感染が拡大していた今年7月、千葉県の熊谷知事は重症化リスクが低いオミクロン株の特性を踏まえ、幼稚園や保育園では濃厚接触者を特定しない方針を示した。
その後、東京都などを中心に濃厚接触者の特定を行わない方針が広がった。
（https://news.ntv.co.jp/category/society/0c9a7fab56ff40789f05c77c06f091a9）
［ホイクタスから一言］
地域や職場などによって、ルールを変えることに困惑を示す方も多いと思います。しかし、変化の激しいコロナウィルスに対して、対応していくためには仕方のない事とも思います。
感染者が出た際の対応を緩和する一方で、職員が何人休んだら休園するといったルールを保護者も含め園全体で共有しておくことが大切です。
私たち大人も自身の体調に異変を感じたら、まずは出勤を控えましょう。
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通園バス内に園児が取り残され死亡
静岡県牧之原市の認定こども園に通う園児が、通園バスの車内に5時間取り残され、熱中症により死亡した。
この件では、登園管理システムで「登園」と処理される、担当者が人数確認を怠るなど、園側の複数の人為的ミスの重なりが指摘された。
昨年福岡県で起きた同様の事故も踏まえ、送迎バスの安全装置義務化の検討など安全対策に向けた動きが活発になっている。
（https://www.yomiuri.co.jp/national/20220906-OYT1T50271/）
［ホイクタスから一言］
12月20日国土交通省により、置き去り防止に向けた安全装置の仕様を定めたガイドラインが策定されました。
来年4月から保育園や幼稚園などの送迎バスを対象に設置が義務付けられます。
日々、子どもたちが元気で過ごせるよう、現場では様々な取り組みが求められ続けています。
保育に関わる現場だけでなく、一人でも多くの目が子どもたちに向いていくことを願いたいものですね。
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２歳女児死亡 小倉こども政策相「園の責任は重い」と発言
大阪府岸和田市で父親が保育園に送るのを忘れ、2歳の女児が父親の車内に取り残されて死亡した事故を受け、小倉将信こども政策担当相は「一義的には保護者の責任で所在確認を」と述べた上で、「保育園の方で登園管理をしてくだされば救えた命だと思っている。園の責任は重い」と述べた。
これを受け大阪府は、府内の幼稚園や保育園に欠席時の家庭への連絡を徹底するよう通知。
また吉村知事は、ICTやデジタル技術の導入による現場の負担軽減の検討を示唆した。
（https://www.asahi.com/articles/ASQCH6WYDQCHOXIE02L.html）
［ホイクタスから一言］
この発言、「これは園の責任なのか？」と思った方もいらっしゃると思います。
こうした安易な発言によって、保育士の業務負担や精神的な負担が増えていくことは、保育現場や保育士の仕事を理解していれば出てきません。
こうした事件が起こるとその後の対策として、行政への報告書類は増えていく一方です。
大阪府の担当の方にも、どういう書類が求められていて、その為に現場にどれくらいの負荷を与えているのか、改めて知っていただきたいですね。
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保育士が園児を虐待3人が逮捕
静岡県裾野市の認可保育所で、保育士３人が園児をカッターで脅す、倉庫で逆さ吊りにするなどの虐待行為を行っていたことが明らかになった。
11月4日、警察は暴行の疑いで3人を逮捕。この件について、村田市長は犯人隠蔽の疑いで園長を刑事告発する意向を明らかにした。
（https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221204/k10013912591000.html）
［ホイクタスから一言］
様々な意見が飛び交っていますし、どれも間違っているとは思いません。
ただ、保育現場は多様な人々が行き交うことは少なく、また、怪我の防止や感染拡大を防ぐといった理由から保守的になりがちです。
同じ人との付き合いが長くなると、変化や刺激がなくなり視野が狭くなって、思考も偏ったものになりやすくなります。
たまには、いつもと違ったコミュニティやイベントに参加してみたり、身体を動かしたり、スマホを置いて自分自身と対話するなど、新しい刺激を入れてあげるとストレス発散にもなりますし、新しい気づきがあるかもしれません。
仕事終わりや週末に、試してみてはいかがでしょうか。
【保育現場で相次ぐ死亡事故】
今年は、バス内の置き去り事故の他にも、保育現場での死亡事故が相次ぎました。
就寝中の乳幼児突然死症候群の防止や、安全対策を行った上で起きてしまう保育中の死亡事故をいかに防ぐかが課題となっています。
そうした状況を踏まえ、厳しい状況の保育現場で、ICTやデジタル技術の活用促進が、安全対策の有効な手段となりうるか期待が寄せられています。
〈年内の死亡事故〉
広島 ５歳児、保育時間中に用水路に転落
愛知 無届け施設で１歳男児死亡、パンをのどに詰まらせる
（https://www.yomiuri.co.jp/national/20220506-OYT1T50124/）
沖縄 認可外保育施設で一時保育の3ヵ月乳児死亡、対応に遅れ
（https://news.yahoo.co.jp/articles/dac72570065c8c2dfe9679f8cde589d141295f7c）
茨城 認可外24時間保育施設、就寝中の7ヵ月男児死亡
（https://news.yahoo.co.jp/articles/c2d28be8321cd6f5dd0a4f3a628f270bd836ef21）
［ホイクタスから一言］
乳幼児突然死症候群（SIDS）を含む事故防止には様々なサポート機器が発売され、実際に導入している園も多いと思います。
技術の活用促進はとても有効です。しかし同時に、消防署や警備会社の協力のもとで救命訓練を実施したり、職員会議で「もしもの事故」に対しての対処法を定期的に話し合うなど、日頃から問題を共有し、その情報を保護者や地域と共有するといった対策も必要です。
また一方で、こうした安全問題を考えるがあまりに園内が「何かあったらどうするんだ症候群」になることは避けたいところです。
安全対策を考える職員会議などでは、事前にGood & New（24時間以内に起きた良かったことや新しい事をチームで発表し合う取り組み）を導入するなど、仕事に前向きになれるような取り組みも合わせてやっていきたいですね！
